残りの人生は~シラフで~

断酒をした事で生まれたシラフの時間に、思う事を書いていきます

世にも奇妙な君物語 朝井リョウ

本年4冊目を読了。

 

 

タイトルからも分かる通り、

世にも奇妙な物語へのオマージュとでも言うか。

 

現実にありそうでなさそうでありそうな世界観。

奔走させられる主人公。

最後にぞくっとさせられる結末。

 

そんな短編が4話あり、さらにそれらを総括するような、

いや、これをやりたいが為の先の4話がフリだったような、

そんな構造もたのしめる一冊だった。

 

おそらく、それをわかった上で再読すれば、

もっと伏線が仕掛けられていると思う。

 

ちなみに、ふと登場人物たちの心情が吐露されるなかで、

気に入ったフレーズがあった。

 

我々は、話せばきっと、わかり合えるはずなのだ。

だって、性別や年齢は違えど、同じ心と言葉を持つ人間同士なのだから

『第3話立て!金次郎』

 

 

空気を読む人がいるから、空気を読まなくていい人が生まれる。

客観性がある人がそばにいるから、客観性を持 たなくてもいい人が生まれる。

いつだって、脇役的な人間が、最初に息をするのだ。

『第5話脇役バトルロワイアル