3月の読書。
下旬になり、一月一冊を果たすためにkindleから物色したものです。
過去に、朝井リョウさんは「何者」を読んでいました。
本作は6作の短編もの。
ただ、どうにも雰囲気は「何者」同様に、不穏なイメージ。
人の心をえぐってくると言いますか、イヤーな内面を描いてきます。
普通の生活をしている一見普通の人。
犯罪とかまで道を外しているわけではない。
ただ、心に闇を抱えながら生きている。
いや、「心の闇」という表現も違うのかもしれない。
いつからか、よく使われる表現になったし、
事件などの場面では一定の納得感も生み出せる。
けど、「心に闇がある人」は特別なのか?少数なのか?
「闇」というのが、どうにもネガティブで謎めいた印象にさせるけど、
明と暗、陰と陽のように、当たり前のものなんだよな、と思ったりさせられました。
読後感が決して良いわけではないのですが、
まぁそれもまた読書であります。
