昨年公開された際に、劇場で観たかった作品。
Winny事件当時、今ほど自分にパソコンスキルやネットリテラシーが
あったわけではなく、とは言えその名前は当然知っておりました。
この争点になっている、著作権に関わる判断は
大変難しいところがありますが、やはり技術としての
魅力は大いに感じるものであります。
天才プログラマーなる呼称も、
Winny開発とリリースにまつわるエピソードも、
極めてドラマチック。
大筋はニュースなどで知っていた内容でしたが、
そのエピローグには衝撃を受けました。
このような不当逮捕があれば、
日本の若手は新しいチャレンジをしなくなってしまう。
自分は無実を勝ち取ったわけで、安心して若手はチャレンジして欲しい。
そのためにがんばった。
そう語った金子勇氏自身は、42歳で亡くなってしまった、と。
うーん、あまりに若いじゃないですか。
奇しくも今の自分と一緒であるし。
おそらくは、争い事は苦手としていたであろう人物が、
7年ものあいだ闘った。
しかも若手のために闘った。
そして、その期間のストレスなども無縁ではないと
推察してしまうような亡くなり方をした。
それでも本望だったと思わせるエンディングでしたが、
本来やりたかったことをやれる人生が送れていれば、と思わずにはいられません。
人生について考えさせられる、そんな映画でした。